フェデラーがマッチポイントを7度も防ぎ、逆転勝ちするという奇跡の試合が起こりました!しかし、その中でフェデラーにとって珍しい警告の場面があったので解説します。
Federer finds a way 🇨🇭@rogerfederer saves seven match points to def. Tennys Sandgren 6-3 2-6 2-6 7-6(8) 6-3 and reach the #AusOpen semifinals for the 15th time.#AO2020 pic.twitter.com/B3Biy3q1Ez
— #AusOpen (@AustralianOpen) 2020年1月28日
フェデラーが警告を受けた流れ
ブレイクチャンスで自分の凡ミスに対して不適切発言
(バックハンドをイージーミス)
⇓
その発言を聞き取った線審が主審に報告へ行く
⇓
主審がフェデラーにコードバイオレーションを与える
不適切発言内容の真偽は定かではありませんが、「F○r F○c○'○ S○k○」という発言をしたそうです。辞書で検索すると、
「何だよそれ」
「おいおい、いい加減にしろよ」
などの意味があります。
※他にもより汚い意味がありますが、放送禁止用語みたいなので記載はやめておきます。
解説①実際の画像で確認
#Federer receives a warning for an audible obscenity - and safe to say he doesn't agree...
— Live Tennis (@livetennis) 2020年1月28日
To make matters worse, he's just let slip of 0-40 on Sandgren's serve... pic.twitter.com/vOAc8Vg7K4
不適切発言を線審が聞き取り、それを主審に報告したことでフェデラーにコードバイオレーションが科されました。フェデラーは確認のために線審と主審に抗議しています。
解説②フェデラーと主審の会話(ツイッター引用)
Umpire : Code violation, verbal obscenity, warning Mr Federer.
「コードバイオレーション。ひわいな言葉。警告。フェデラー」
Federer : What did I say?
「(さっき私がミスをした時、)私は何て言った?」
Umpire : I can't repeat it
「(ひわいな言葉だからあなたの発言を)繰り返すことはできない」
解説③JTAルールの場合
JTAルールブック2019 156ページにも「ひわな言葉」はコードバイオレーションであると記載されています。具体的に、コート上で他人に聞き取れるような声でひわいな言葉を発してはならないと記載されています。
※「ひわいな言葉」の定義は主審やロービング判断
解説④四大大会ルールの場合
訳:プレイヤーはいかなる時も、直接的または間接的に口頭でトーナメントの会場内にいる対戦相手、スポンサー、観客または他の人を罵ってはならない。
この違反は、プレーヤーごとに最高20,000ドルの罰金が科せられる。さらに、試合中(ウォームアップを含む)にそのような違反が発生した場合、プレーヤーはポイントペナルティー表に従ってペナルティーを科せられる。(以下略)
解説⑤フェデラーへの罰金
フェデラーに約30万円の罰金。不適切な言葉を叫んだことに対し https://t.co/zyomOeBMbr
— WOWOWテニスワールド (@w_tennisworld) 2020年2月1日
解説⑥自分に対する暴言の場合
結論から言うとダメです。
逆に考えてほしいのですが、「自分に対する発言であれば何でも発言しても良いのでしょうか?」
もし自分に対する汚い発言が許されてしまうと、「自分に向けて発言した」と言い訳すれば、何でも許されてしまいます。その悪用を防ぐために、例え自分に向けた汚い発言でも警告の対象になるのです。
解説⑦自分への暴言で警告を受けた例
Klein calls himself a "stupid person", Lahyani penalizes him and gives the match to Sam Groth
大事なポイントをミスしてしまい、自分に対して「バカ野郎!」のような意味の言葉を叫びました。それがコードバイオレーションと見なされ、2回目だったことからゲームペナルティを受けました。
解説⑧セルフジャッジの場合
相手の発言が汚い場合はロービングを呼んでください。ダブルスでペア同士の会話でひわいな発言(下ネタや侮辱などの不適切発言)がある場合でも、ロービングを呼んで構いません。
最後に:フェデラーは素晴らしい
フェデラーは「ステファン・エドバーグ・スポーツマンシップ賞」を13度受賞するだけでなく、被害が大きな災害では積極的にチャリティイベントを開催し募金を募っています。その活動が認められ、ユニセフ親善大使にも任命されたことがあります。また、豪州森林火災でも寄付を呼び掛けるなど、慈善活動にも積極的に行っています。今回の件は印象の悪い内容でしたが、彼が素晴らしい人間であるということを忘れてはいけません。
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