全米オープン4回戦でジョコビッチ選手がカレノ・ブスタ選手との対戦中に失格になる事件が起こりました。
失格の経緯
第1セット
ジョコビッチ 5−5(15−40) カレノ・ブスタ
という状況でジョコビッチはドロップショットを相手に上手く処理され、ブレークされました。その時、ジョコビッチが後ろに打ちつけたボールが運悪く線審に直撃してしまったのです。
※ジョコビッチは「故意ではない」と主張している上に、謝罪もしています。
This whole situation has left me really sad and empty. I checked on the lines person and the tournament told me that thank God she is feeling ok. I‘m extremely sorry to have caused her such stress. So unintended. So… https://t.co/UL4hWEirWL
— Novak Djokovic (@DjokerNole) 2020年9月6日
ボール直撃の映像
Novak Djokovic Defaulted US OPEN 2020
Novak Djokovic, the #1 tennis player in the world, was disqualified from US Open after accidentally hitting line judge in the throat with a tennis ball.
— Pop Crave (@PopCrave) 2020年9月6日
Prior to today, Djokovic was undefeated all year and was the clear favorite to win the tournament.
pic.twitter.com/pWjjom6HWa
審判にボールを当てるとどうなる?
故意や過失で当ててしまった場合、「コードバイオレーション」に該当します。
コードバイオレーションとは、簡単に述べると、侮辱発言、ラケット破壊、危険行為などのスポーツマンシップに反する行為を禁止しているルールです。通常のコードバイオレーションは下記の通り、段階的な罰則があります。
1回目:警告
2回目:ポイント失う(ポイントペナルティ)
3回目:ゲームを失う(ゲームペナルティ)
4回目:失格を協議
しかし、今回のように人に危害を加える悪質な行為は、故意でなくても即失格となります。
コードバイオレーションは下記の記事で詳しく解説しています。
「故意ではない」は通用しない
危険な行為をしても「故意ではないから失格は厳しすぎる」と主張する方がいますが、これは通用しません。しかし、インプレー中にラケットが振り遅れた結果、人に直撃した場合は失格も警告もありません。
⬇ナダルがボーラーに当ててしまった例
Kiss and Make Up: Rafa Apologises to Ball Girl Like a Gentleman | Australian Open 2020
線審の反応が原因で失格という声について
悲しいことに
「ジョコビッチの失格は線審の反応が大袈裟だったから」
という声もあります。しかし、ボールは線審の首元に直撃したことで線審は一時呼吸が苦しくなり、動けない状態になりました。そのため、失格は妥当です。
ジョコビッチの処分内容
・獲得した全てのポイントと賞金を没収
・罰金
厳しいという声もありますが、妥当です。
主な失格の事例
下記の事例はどれも故意ではありませんが、危険な行為として失格になっています。
対戦相手にボールをぶつける
most ridiculous disqualification :) Adam Majchrowicz
主審にボールをぶつける
Tennis TV || Denis Shapovalov disqualified for HITTING umpire in face - 2017 Davis Cup
審判に怪我をさせる
David Nalbandian disqualified from Queens after kicking line judge
「ボールを当てる=即失格」とは限らない
下記の映像では、カメラマンにボールが直撃していることがわかります。しかし、このケースは失格になりませんでした。
恐らく理由としては、
「腕に直撃しただけで特に怪我はなかった」
「カメラマンが無事だった」
ことが挙げられます。しかし、審判によっては失格を宣告してもおかしくないケースです。
Bedene threatened with disqualification after hitting cameraman with tennis ball
失格と警告の基準は?
プロの世界でも明確な基準はなく、審判によります。そのため、失格にすべきかどうかは意見がわかれやすいです。
セルフジャッジの場合
セルフジャッジでも危険な行為はすぐ失格になります。しかし、コードバイオレーションを判定する権利はロービングアンパイアのみにあるため、トラブルが発生したらロービングに言うしかありません。
セルフジャッジ方式で大会運営側が全てのコートを監視するのは不可能なので、トラブルが起きたら必ずロービングを呼びましょう。
有名選手の主な警告
キリオス:無気力プレー
セレナ:ゲームペナルティ
フェデラー:発言
最後に:ジョコビッチの寄付
最後は敢えてジョコビッチの慈善活動などを紹介して終わります。
ジョコビッチはコロナウィルス対策のために約7億1800万円以上の寄付を行いました。また、2007年には恵まれない子供たちの補助を目的とした「ノバク・ジョコビッチ財団」を設立し、2015年にはユニセフ親善大使に任命されています。
ラケット破壊などの気性の荒さが時々注目されていますが、このような活動にも取り組んでいる選手ということを忘れてはいけません。
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