テニスセルフジャッジ超解説

日本テニス協会公認審判員がルールを解説してきます。

109 インプレー中に帽子を落とした場合

今回の「落とし物」は以前解説した内容のまとめになります!

※解説する内容はセルフジャッジでの落とし物とします。

インプレー中の落とし物を再解説する理由

①遭遇する機会が多い

夏が到来したため、帽子やバイザーなどを被って試合をする方が増えてきました。そうなると、「帽子を落とす場面」に遭遇する機会が増えると思い、改めて解説しようと思ったのです。

 

②認識の間違いが多い

個人的に「インプレー中の落とし物に関するルール」は、間違って覚えているルールランキングで上位に食い込んできます。そのため、正しいルール普及のために、再度解説しようと思います。

 

③読者様の増加

「インプレー中の落とし物」は最初の方に投稿したのですが、その頃と比べて読者様がかなり増えました。そのため、再度投稿する方がより多くの方に認知してもらえると思い、再度解説します。読者の皆様、いつもありがとうございます。

 

前回解説記事

aaatennisrule.hatenadiary.jp

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結論:インプレー中に帽子を落とした場合

1回目:ポイントやり直し

2回目以降:失点

 

自分がインプレー中に帽子を落として相手から「レット」をコールされた場合

1回目はポイントやり直し

2回目以降は帽子を落として「レットをコールされる度に失点」

となります。

 

①落とし物の回数

落とし物の回数は「レット」をコールされる度に「落とし物の回数」としてカウントされます。つまり、例えインプレー中に帽子を落としても、レットがコールされずにポイントが終了したら落とし物の回数には含まれません。

インプレー中の落とし物はなかったことになるのです。

 

わかりやすく極端な話をすると、試合開始から毎ポイント自分が帽子を落としたとします。

14ポイント目で自分がインプレー中に帽子を落とした時に、初めて対戦相手から「レット」とコールされた場合、それが落とし物1回目(ポイントやり直し)となるのです。

 

そして、その後も毎ポイント自分は帽子を落とし続け、25ポイント目に対戦相手からインプレー中に「レット」とコールされた場合、落とし物2回目(失点)となります。

 

つまり、この例だと自分が25ポイント連続でインプレー中に帽子を落としましたが、相手からインプレー中にレットをコールされたのは2回だけなので、落とし物回数は2回となるのです。

 

②ポイント終了後の抗議は無効

ポイント終了後に「あなたはインプレー中に帽子を落としたからレットだ」と抗議する方が多いですが、ポイント終了後の抗議は無効です。

 

③レット無効のケース

例えば、自分が相手の逆を突いて、ガラ空きのオープンコートにスマッシュを叩き込んだ後、自分の帽子が落ちたとします。その時に相手から「レット」のコールがあっても無効です。

 

このような明らかにプレーに影響していない落とし物のレットは無効となります。

 

④ダブルスはペアでカウント

ダブルスでインプレー中に帽子を落として相手から「レット」をコールされた場合、ペアで「落とし物1回」とカウントされます。

 

具体的に、ABのペアでインプレー中にAが帽子を落として相手から「レット」をコールされたとします。これで落とし物1回目です。そして、次にBが帽子を落として相手から「レット」をコールされた場合、落とし物の2回目として失点となるのです。

 

ABそれぞれ1回ずつしか帽子を落としていませんが、落とし物はペアで1回とカウントされるのです。

 

注意事項:自分でレットはコールできない

これが最も間違って覚えている人が多い部分です。

 

「落とし物をした選手自身はレットをコールすることができません。」

(JTAルールブック2020 P204ページ)

 

①悪用を防ぐため

自分が落とした帽子を自分でレットをコールできてしまうと、「自分がピンチな時にわざと帽子を落としてレットをコールする」という悪用ができてしまいます。そのため、インプレー中に自分が帽子を落とした場合、レットをコールできる選手は対戦相手のみです。

 

②間違って覚えられている理由

私の記憶が曖昧で申し訳ないのですが、昔は「落とし物をした選手自身もレットをコールできた」そうです。そのため、昔のルールが今でも適用されていると思われている方が多いと考えています。

 

③同意するならレットでも良い

本来なら自分が帽子を落として自分でレットをコールはできません。しかし、自分でレットとコールしても対戦相手が同意するなら、レットにしても問題はありません。

 

自分は対戦相手が紳士な方なら、相手自身の落とし物で相手がレットをかけてもレットを認めます。しかし、むかつく選手なら容赦なくルールブックをカバンから持ち出して、「落とし物をした選手自身はレットをコールできない」という文面を見せます♥

 

インプレー中の落とし物に関してよくある質問

ポケットに入れてるボールは?

落とし物として認められます。

 

ラケットは?

落とし物として認められません。

 

シューズが脱げた場合は?

落とし物として認められません。

 

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