テニスセルフジャッジ超解説

日本テニス協会公認審判員がルールを解説してきます。

⑪ひどいジャッジの対処法【イモり対策】

セルフジャッジの揉め事第1位

「明らかに入っているボールをアウトと言われた!!!」

セルフジャッジなら誰もが経験あると思います。

今回はこれについて解説します!

 

【微妙】ネットに書かれている対応策

この問題に関しての対応策をネットでみると

 

・抗議しても無駄ですよ

・落ち着きましょう

・テニスでやり返しましょう

・クリーンな心を忘れずに

 

などと書かれています。

このような説明を読んだ後に、 

「わかりました。私はこれからひどいジャッジをされても気にせず切り替えます。」

 

 

ってなるわけがないですよね。

考え方、道徳、美徳、フェアプレー、そのような事で汚いジャッジに対抗しても自分が損するだけです。

 

では、ひどいジャッジに遭遇した場合にどうすれば良いのかを解説します。

※ひどいジャッジの定義…入っているボールをアウトにされる

 

解説①ロービングを呼んでください

※大した答えではなくすみません。  ロービングとはセルフジャッジの揉め事を仲裁する審判のことです。

 

この一択しかありません。

これがルールの観点からできる最大で唯一の対抗策です。

※ロービングを呼ぶ方法はブログに掲載済み  

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解説②ロービングを呼ぶしかない理由

アウトとインに関しては下記のルールがあります。

 

・相手のコートは相手にのみジャッジする権利がある

・クレーコート以外でボールマークチェックをするために相手コート側に行ってはならない

※砂の多いオムニコートであればボールマークが確実に残りますが、相手コート側に行ってのボールマックチェックはできません。それが自分のコートから見て明らかに入っていたとしても相手のジャッジが採用されます。

 

解説③クレーコートでの抗議

クレーコートであれば、相手コートにボールマークのチェックに行っても大丈夫ですが、お互いが主張するボールマークが食い違う場合は相手のジャッジが採用されます。

 →クレーコートにどれだけ確実に「イン」のボールマークが残っていても、

相手が「どのボールマークかわからないですけど、アウトでした」と言われたらアウトです。

 

つまり、どれだけ抗議しても相手のアウトのジャッジは覆らないので、ロービングを呼んでいただき、再発防止に努めるしかありません。

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解説④ロービングの権限を活かす

ロービングアンパイアには判定を覆す「オーバールール」という権利があります。

選手の「アウト」判定に対してロービングが「インだった」と確信すれば、「コレクション ボールワズグッド」とロービングが直ぐに言うことで判定を覆せます。

近くで自分の試合をみてもらい、それに期待するしかないです。

 

解説⑤ 抗議の言葉遣いには注意

超重要ポイントで明らかなインをアウトにされたら、誰もが怒るでしょう。

しかし、

「入っているだろうが!!!」

「お前の目はおかしい!!」

などの暴言を言ってしまうと、コードバイオレーション(基本的に1回目は警告)を科されてしまいます。

 

※コードバイオレーションは下記の記事で詳しく解説 

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そのため、

「もう一度確認してくれませんか?」

「ボール何個分アウトですか?」

のような優しい聞き方にしましょう。

 

 悔しいとは思いますが、ルール上自分が相手のアウトのジャッジを覆すことはできないということを理解しておいてください。

 

もう一度言いますが、自分が相手のアウトのジャッジは覆せません。  

 

解説⑥セルフジャッジの悲しい現実

相手マッチポイントで自分の打球が明らかに入っているにも関わらず、アウトと言われたら試合終了です。

そこからロービングを呼ばれても何もできません。

 

「諦めてください。試合終了です。」としか言えません。

 

これがセルフジャッジの悲しい現実です…

観戦者がビデオで撮影してたとして、リプレイ検証してもルール上ダメです。

 

解決策は1つしかありません。

 

・ロービングを呼ぶこと

近くで試合を見てもらうようにお願いしましょう。

 

解説⑦ロービングが呼べない大会の場合

一般の大会ではロービングを呼べない大会もあるので、ロービングを呼べないなら諦めるしかありません。「汚いジャッジをする人が得をする」というセルフジャッジの悲しい現実です。

 

おまけ:メンタル強化≒ルールの勉強

私も一般の大会によく参戦しているのですが、

ジャッジやマナーのひどい相手に遭遇しても全く問題はありません。

 

なぜなら、私には下記の理由で自信があるからです。

 

「ルールブックを常に所持している」

 

ルールブックのどこに何が書いてあるかを熟知している

 

つまり、トラブルが起きてもルールブックを取り出して説明できる上に、自分が対抗できる範囲を熟知しているので余計なエネルギーを使わなくて済みます。

 

例えば、私がダブルスに出場した時ポイント間が異常に長い相手がいました。

 

多くのプレイヤーは

「ポイント間が長い…うざい…」と思うかもしれませんが

 

私の場合は

「これは規則21とタイムバイオレーションに明らかに違反してるな。ロービングに警告取ってもらう」と考えていました。笑

※ポイント間については今度解説します。

 

そのため、ルールを勉強してから相手に対するイライラが減りました。

テニスの大会に出る方なら是非正式なルールブックを購入して勉強してみてください。

 

謎の自信と心の余裕が生まれます。笑

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イモラーへの悪魔の対処法

矛盾していますが、実は一つだけイモラーに対する悪魔の対処法があります。閲覧はおすすめしません。 笑

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次回「1セットマッチでもトイレットブレークは可能?」 

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