※本日の解説はハードコート、オムニコートを前提とします。
セルフジャッジで相手の判定に納得ができない場合、相手コートに入ってボールマーク(跡)を確認したいと思います。
ジュニアテニス選手のタイラーちゃんも相手コート内にボールマークの確認に行ったら、コーチから「失格になるよ!」と注意されたそうです。
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話はそれましたが、本日はコート内に侵入しての抗議がルール的にどうなのかを解説します!
- 結論:相手コート内に侵入しての抗議はルール違反
- 裏を返せば…
- 百害あって一利なし
- 失格になる可能性は?
- コート内で侵入抗議映像(プロの試合)
- インプレー中に相手コートに侵入した場合
- 例外ケース(クレーコート編)
- まとめ
- バナークリックのお願い
- おすすめ記事
結論:相手コート内に侵入しての抗議はルール違反
ボールマーク確認のために、相手コート内に侵入することはルール違反です。
⬆はJTAルールブックにも記載されています。
もし侵入した場合、スポーツマンシップに反する行為として、コードバイオレーションを科されます。
※JTAルールブックには、「ボールマーク確認で相手コート内に侵入する=コードバイオレーション」と直接的に明記されてはいません。しかし、何もペナルティがなければ悪用し放題なので、「スポーツマンシップに反する行為」として警告を与えるのが妥当なのです。
コードバイオレーションの復習①ペナルティ
そもそもコードバイオレーションとは、スポーツマンシップに反する行為などに対する罰則です。例えば、暴言やラケット破壊などもコードバイオレーションとなります。
コードバイオレーションを科せられた場合、次のような罰則があります。
1回目:警告
2回目:ポイントペナルティ
3回目:ゲームペナルティ
4回目:審判が失格かどうかを判断
※下記のような人に危害を加える悪質な行為は故意でなくても、1回目から失格となります。
Denis Shapovalov hits chair umpire in the face and gets disqualified || DAVIS CUP 2017 ||
コードバイオレーションの復習②判定の権利
ちなみにセルフジャッジの試合において、選手にコードバイオレーションを科す権利はありません。
そのため、ロービングを呼びましょう。
コードバイオレーションについては、下記の記事で詳しく解説しています。
裏を返せば…
1回目のコードバイオレーションは「警告」なので、警告を受ける代わりに相手コート内にボールマークを確認しに行く、という手段もあります。
相手
「ボールマークの確認で相手コートに入るのはコードバイオレーションですよ」
自分
「1回目は警告のみなので、警告受ける代わりにボールマーク確認しますね」
とかやっちゃだめですよ!!!!
良い子は真似しないでくださいね!!!
百害あって一利なし
相手コート内にボールマークを確認に行く行為に関して、メリットはありません。
なぜなら、オムニコートで明らかにインのボール跡が残っていても、ルール上は対戦相手の「アウト(フォールト)」判定が採用されるからです。そのため、判定もインに覆らない上に、自分には「コードバイオレーション」という警告が科せられるので、メリットはありません。
あと、テニス界は狭いのでそのような悪い行動をした場合、すぐに噂は広まるので、やめた方が良いです。
冷静になって、ロービングを呼びましょう。
失格になる可能性は?
ほぼありません。
「失格にならない」と断定しない理由は、抗議があまりにも執拗や乱暴であり、ロービングの指示にも従わない場合は【失格】の可能性もあるからです。しかし、ボールマークの確認に行くだけで失格になることはまずありません。
タイラーちゃんのコーチは「相手コートに入っての執拗や乱暴な抗議をやり過ぎたら、失格になるよ!」と注意するのが正しい指摘でしたが、 「相手コート内に入ってはいけない」と強く印象付けるには、多少、大袈裟に指摘するのも有りかなと思います。
コート内で侵入抗議映像(プロの試合)
トロイツキ
カメラにまで確認してもらう有名なシーンです(^_^;)
ヒンギス
⬇55:30〜
Steffi Graf vs Martina Hingis - Final | Roland-Garros 1999
インプレー中に相手コートに侵入した場合
インプレー中に相手コートに侵入した場合、故意の妨害行為(ヒンダランス)として失点となります。
トロイツキの侵入
Troicki Jumps The Net Miami 2016
ちなみにヒンダランスは下記の記事で解説
例外ケース(クレーコート編)
セルフジャッジの試合ではクレーコートで相手コート内に入り、ボールマークを確認しても構いません。
詳しくは下記の記事で解説しています。
まとめ
セルフジャッジの試合で、相手コート内に侵入して抗議をするのはおすすめしません。スポーツマンシップとかではなく、テニス界は狭いので、そのような自分の悪い行動はすぐに広まるからです。
トラブルは必ずロービングを呼びましょう。
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