テニスセルフジャッジ超解説

日本テニス協会公認審判員がルールを解説してきます。

103 悪用厳禁:イモラーへの悪魔の対処法

※5/26 22:48に内容追加しました。

※5/27 13:00に一部編集しました。

 

今回はセルフジャッジでのイモラー(インをアウトとコールする選手)に対する悪魔の対抗手段を紹介したいと思います。

初めに:セルフジャッジは悪が勝つ

以前にも下記の記事で述べましたが、残念ながらセルフジャッジにおいて正義に負けてしまいます。イモラーというが勝つ仕組みになっているのです。

 

じゃあ「イモラーには泣き寝入りするしかないのか…」と思われているでしょうが、対抗手段はあります。

 

にはで対抗するのです。

 

aaatennisrule.hatenadiary.jp

 

結論:悪魔のイモラー対策

ズバリ!

わざとカウントのトラブルを起こせば良いのです。

 

以前下記の記事でスコアが食い違った時の対処法について紹介しましたが、これを利用(悪用)するのです。aaatennisrule.hatenadiary.jp

 

悪魔の手段:実践編

例えば、「A 4 (30-40) 5 B」というBのマッチポイントの状況で、Bが明らかなインを「アウト」とコールしたとします。明らかな「イン」でもセルフジャッジでは「アウト」とコールされたら判定は覆りません。そのため、Bの得点により、普通ならこのまま試合終了となります。

 

しかし、ここで悪魔の手段を発動します。

具体的に、A「まだカウントは40-40ですよ!」などと言ってわざとカウントの食い違いを起こすのです。

そうすると、カウントが食い違う場合には【互いが納得するスコアから試合を再開する】必要があるというルールがあります。

 

つまり、Bのイモリ勝ち逃げを防ぐことができるのです。

 

この方法はマッチポイント以外でも使えます。

※逆に悪用される可能性もあります。

 

注意:自己責任

この対処法による試合中のトラブルなどに関しては自己責任でお願いします。なぜなら、相手と喧嘩になる確率はほぼ100%で、相手に自分の悪い噂を流される可能性もあるからです。

 

しかし、もし使用する場合は自分も安全には戻れない覚悟を持って徹底的に行いましょう。今から使用する場合の具体的な心得と知識を述べます。

 

心得ておくとこ

メンタル編

「わざとカウントのトラブルを起こしているだろ!」と言われた場合

→「わざとインをアウトする人に言われたくないし、卑怯な勝ち逃げは許さない」と思いましょう。感情的にならず、しれっと冷静な態度を保ちましょう。

 

ルール編

対戦相手がなかなか納得しない場合、

「カウントで揉めたらお互いが納得するスコアで試合を再開することがルールです。あなたがどれだけ自分が正しいと主張しても私が納得しない限り、試合終了はできません。」

と伝えましょう。 

 

ここまで揉めたら仲裁として大会運営側が来ると思いますが、

「スコアで揉めたらお互いが納得するスコアから再開なので、私の方が正しいですよね♥ JTAルールブック2020のP204にもしっかりと書いてありますもんね♥」

と運営側に伝えましょう。

 

対戦相手側の応援者がコート外から文句を言ってきた場合

「セルフジャッジ5原則の5番目(コート外の人はセルフジャッジに口出しはしない)を守ってください。」と言い返しましょう。

 

※5原則については下記の記事で解説 

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殺り返される可能性も有り

この方法の最大のリスクは殺り返される可能性があるということです。例えば、自分が試合に勝った時にわざと相手からカウントのトラブルを起こされる可能性もあります。

 

この対処法を発動して平穏に試合を終えることはまず不可能なので、自分も殺られる覚悟をお持ちの方のみ、行ってみてください。

 

相手から殺られるリスクを減らすために、ロービングなどの大会運営側には

・相手のマナーが悪いから自分たちの試合が終わるまで見守ってほしい

・カウントのトラブルが起こるからカウントを数えておいてほしい

・相手のジャッジがおかしいので、見ておいてほしい

と具体的に伝えましょう。これを行うことでロービングに最後まで試合を見てもらいやすくなります。

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良い子のためのイモラ―対策

・正々堂々

・相手がイモっても自分は絶対イモらない

・フェアプレーが大事

 

などの信条をお持ちの皆様は下記の正当な手段で対抗することを推奨します。

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最後に:正義だけでは勝てない

我ながら性格の悪い対抗手段を紹介しました。

 

「この対抗手段は人としてどうなの?」

「わけわかんねぇルール紹介してんじゃねぇよ」

「悪用するやつが増えるだろうが」

 

などの意見をお持ちであると思います。しかし、「セルフジャッジで正義は悪に負ける」ことは事実なので、悪に対抗する手段として頭の片隅にでも入れておいて損はないと思います。

 

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