テニスセルフジャッジ超解説

日本テニス協会公認審判員がルールを解説してきます。

⑥「見逃せ」のつもりでペアに「アウト」と言ったら失点?

※このルールは最初から最後までじっくり読んで理解していただきたいです。

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結論

「アウトだから見逃せ!」のつもりでペアに「アウト」と言うのはルール上NGです。

※一般選手のほとんどがペアに「アウト」と言いまくってますが、

これからは「ウォッチ(見逃せ)」にしてください。

 

解説①ウォッチの推奨 

ダブルスでウォッチの使い方がいまいちわからない方は、この動画の最初の1ポイント目をご覧ください。

⇓⇓⇓


【インカレ室内/SF】坂井勇仁/千頭昇平(早大) 対 古賀大貴/安上昂志(早大) 2018 インカレインドア 男子ダブルス 準決勝

 

解説②アウトと言うとどうなる?

「アウト」と言った方の失点となります。

 

解説③なぜダメなの?

「見逃せ」のつもりでも、「アウト」という発言は列記とした判定(コール)です。つまり、自分が「見逃せ」のつもりでペアに「アウト」と言い、ペアが返球した場合は判定を「アウト」から「イン」に変えたことになるのです。

 

解説④わかりやすい例

シングルスに例えて解説します。

もし相手がベースラインの際どいボールを「アウト」と判定した場合、自分はプレーを止めると思います。しかし、「やっぱり入ってました!」と言われてプレーを続行されたら、これは明らかに自分のプレーが妨害されています。

 

つまり、「アウト」と発言し、プレーを続けることは相手のプレーを妨害することになるので、ダブルスの「見逃せ」のつもりで言った「アウト」もダメなのです。

 

解説⑤なんていうルール?

これはヒンダランスというルールに当てはまるからです。 

 

ヒンダランスとは、妨害という意味であり、故意に相手のプレーを妨害すると失点します。例えば、相手のコート内に侵入したり、相手が打つ時にわざと大声を出すことです。このルールがなければ、相手が打つ時に行う妨害行為が合法となってしまいます。

 ※ヒンダランスは⇓で解説

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よくあるケース:ポイント終了後の抗議

よく起こるのはの「アウト(見逃せ)」も虚しく、水色が返球し、そのままラリーが継続。ポイントはが取ったが、が「ラリー中にアウトと言ったから私たちの得点」というパターンです。

この場合、の抗議は無効となります。

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解説⑥ポイント終了後の抗議は無効

ポイント終了後の抗議は無効です。

よく起こるのは、ポイント終了後に

「あなたラリー中にアウトって言いましたよね?じゃあ私たちの得点です。」

というパターンですが、これは無効です。

 

解説⑦ヒンダランスのコール

もし相手がペアに見逃せのつもりで「アウト」と言った場合、自分はすぐに「ヒンダランス」をコールしてプレーを止める必要があります。

 

ヒンダランスをコールしなければ、プレー中の妨害は何もなかったことになります。つまり、最終的にポイントを取った方のポイント獲得です。

 

大切なことなのでもう一度同じことを言います。

  

 ・インプレー中にヒンダランス(妨害)が起こっても、そのままポイントを継続した場合、ポイントが終わった後の抗議は無効です。

 

解説⑦実際にアウトの場合

・ペアに「見逃せ」のつもりのアウトと言っても、実際にペアがウォッチしてアウトであれば何も問題はありません。

→アウトと言った後に返球し、プレーを継続することが問題です。

 

次回「ロービングアンパイアを呼ぶ方法」

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