テニスセルフジャッジ超解説

日本テニス協会公認審判員がルールを解説してきます。

106 チャレンジで揉めるケースを解説

今回は質問のあったチャレンジ制度について解説します!

チャレンジでよく揉めるケースを解説

チャレンジのルールを全て解説すると非常に長くなってしまうので、今回は主審と選手がよく揉めるケースにのみ焦点を当てます!

 

揉めるケースとは、具体的に言うとチャレンジした時に「アウト(フォールト)」判定から「イン」に覆った時です。

 

チャレンジで「イン」に覆った場合は、

・ポイントやり直し

・ポイント成立

になるのですが、この判定で選手と審判が揉めるケースを解説します。 

 

まずは基礎:わかりやすいチャレンジ後の審判の判定 

①ポイントやり直し

↓↓6:10~をご覧ください。

オペルカ(身長211cmの選手)は自身の打球を「アウト」と判定されたことに対してチャレンジを行い、「イン」になりました。


Tennis Hard Court Drama 2020 | Part 05 | 110% of the Time | Do You Remember that Match in Miami?

 

この場合、線審のミス「アウト」判定がなければ普通にプレーは続いていました。つまり、線審のミスアウトコールがプレーを妨害したことになるため、ポイントのやり直しとなります。

 

オペルカ選手からすれば、リスクの高いショットで相手を追い込んだにも関わらず、ポイントやり直しになったので審判にブチ切れています。

 

②ポイント成立のパターン


Crazy Hawk Eye Challenges

 

これもチャレンジによって判定が「フォールト」から「イン」に覆りましたが、サービスエースとしてポイントが成立しています。

先程の「ポイントやり直し」と判定が違う理由は、「審判のフォールト」というコールがプレーに妨害を与えていないからです。

 

具体的に述べると、明らかにフェデラーの横を通り過ぎてから線審がコールをしているため、この線審の「フォールト」コールはフェデラーのプレーに何も影響を及ぼしていません。

そのため、サービスエースとしてポイントが成立しています。

 

本題:確実に揉めるケース

先程の2つのパターンであればわかりやすいのですが、チャレンジによって判定が「アウト」から「インに覆った場合、プロの世界で主審と選手が非常に揉めるケースがあります。

何について揉めているかと言うと、審判のミス「アウト(フォールト)」コールがボールを「打つ前」「打った後」かどうかという問題です。 

下記で具体的に解説します。

 

①ポイントやり直し編:ボールを打つ前のアウトコール

↓↓動画の一番最初のポイントをご覧ください。


Tennis Hard Court Drama 2020 | Part 05 | 110% of the Time | Do You Remember that Match in Miami?

 

審判はポイントやり直しと判定していますが、フォニュイーニ(ハードヒットした側)は「自分のポイントだ!」と抗議しています。

 

先に結論から述べると、ルール上これは審判の判定(ポイントやり直し)が正しいです。

なぜなら、フォニュイーニがハードヒットしているとはいえ、対戦相手が打つ前に線審のミスアウトコールが行われたからです。

 

つまり、「線審のミスアウトコールによって対戦相手はプレーが妨害されている。もしそれがなければ、対戦相手は返球していた可能性がある」ということです。

 

そのため、ポイントのやり直しとなります。

 

②ポイント成立編:ボールを打った後のアウトコール

↓↓4:55~ズべレフ(ネットした側)の抗議


Tennis Grass Court Drama 2019 | Part 4 | Wimbledon, Eastbourne & Antalya | Medvedev's Rant

主審はズべレフの失点(ポイント成立)と判定しましたが、ズべレフは「ポイントやり直しだ!」と抗議しています。 

 

これも先に結論から述べると、主審のポイント成立が正しいです。

 

なぜなら、ズべレフが打った後に線審の「ミスアウト判定」が行われているからです。そのため、ズべレフのネットミスに線審のミスジャッジは関係なかったとされるのです。

 

※もしズべレフが返球できていれば、ポイントやり直しとなります。

 

例外ケース:錦織圭vsカレノ・ブスタ

時には例外ケースもあります。

↓↓10:10~


Kei Nishikori vs Pablo Carreno Busta - Full Fifth Set Tiebreak | Australian Open 2019 4R

 

これもアウト判定からチャレンジでインに覆りました。しかし、これに関しては非常に複雑です。 

下記の記事で解説していますので良ければご覧ください。

aaatennisrule.hatenadiary.jp

 

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