今回はトリックサーブについて解説します!単純なルールかと思ったら、意外と執筆に苦しみました…(笑)
本題の前に:ロービングを呼ぶ方法
以前「イモラ―に対する悪魔の対処法」を紹介した時に、ロービングの呼び方について質問がありました。それに関しては下記の記事で解説しているので、是非ご覧ください。
トリックサーブとは:映像付き
人気テニス漫画ブレークバックで上条元プロが打ったサーブになります。
↓↓↓↓実際の映像はこちら
【やってみた】話題のテニス漫画「BREAK BACK」のトリックサーブ!
※トリックサーブにも色々ありますが、今回の記事で述べるトリックサーブは全て↑の動画で行ったサーブとします。
議論:サービスのルールの解釈
今回は敢えて結論から書かずに、まずは衝突している2つの意見を紹介します。
なぜ衝突しているかと言うと、ルールブックにはサービスに関して下記の記載があり、「トリックサーブの最初の空振りは、モーションか空振りかどうか」で解釈が分かれるからです。
⬇︎サービスのルール
①空振りはワンモーション派の主張
「最初の空振りはトリックサーブを打つためのワンモーションだから、空振りではない!」
という意見です。
ちなみに【NY娘タイラーのジュニアテニスブログ】さんで御馴染みのタイラーちゃんは、この意見みたいです。笑
②空振りだからフォールト派の主張
「アンダーサーブを打つための空振りとはいえ、ここまで明らかな空振りはフォールトだ!ルールブックにも、空振りした時点でモーションが終わるって書いてある!」
という意見です。
みなさんはどちらだとお考えですか?
結論①日本テニス協会に聞いてみた
「トリックサーブはルール違反」
ルールブックに書いてある内容があまりにも抽象的すぎたので、日本テニス協会審判委員に下記動画URLを添付して問い合わせた結果、上記の回答がありました。
【やってみた】話題のテニス漫画「BREAK BACK」のトリックサーブ!
協会の解説:空振り&妨害
日本テニス協会審判委員によると、「空振りをしている時点でフォールトになる」という説明をしていただきました。また、最初の空振りはレシーバーのプレーを妨害する目的で使われているため、ルール違反になるそうです。
個人的に腑に落ちない部分もありますが、日本テニス協会審判員というルールのトップから「トリックサーブは無効」と言われれば、何も言えません。
空振りとモーションの境界線は?
ルールブックに記載がないので、大会運営側の判断となります。ちなみに、大会運営側として私がこのトラブルに遭遇したら独断と偏見で決めます。
具体的に、私がサービスモーションに必要な動作と判断したら、トリックサーブでも有効と判定します。しかし、空振りに近い行為がサービスモーションに不要な動作と判断したら、フォールトにします。
基準がないので、私の感覚で決めます。
結論②:現実的な結論
セルフジャッジ方式の大会の場合、
大会運営側によって判定が異なります。
なぜなら、今回のようなトリックサーブが「禁止」と明確にルールブックに記載されていない上に、空振りやモーションの定義が曖昧である以上、大会運営側の判定に頼るしかないからです。
正直、ルールブックを読むだけでは、はっきりと「トリックサーブはルール違反」と解釈するのは難しいです…
そのため、大会運営側によって判定が異なる可能性が高いです。
悪用厳禁:トリックサーブを使う場合
①フォールトではないと主張する
※私の解釈を含みます。
フォールトの判定権利は「ネットから自分側のプレーヤー」と記載されています。
つまり、サービスが打たれて、それがサービスコートに入っているかどうかはレシーバー側のコートで起こっているので、レシーバーに判定権利があります。
しかし、サービスの空振りがフォールトになるかどうかはサーバー側のコートで起こっていることなので、サーバーに判定権利があります。
※フットフォールトはロービングのみ判定権利があります。
そのため、サーバーが「トリックサーブはフォールトではない」と言えば、フォールトではありません。
このルールの盲点をつけば、相手からロービングを呼ばれるまでは、例えルール違反でもトリックサーブが使用可能になります。また、テニスは基本的にポイント終了後の抗議は無効なので、トリックサーブを使ってポイントを獲得した後に相手が抗議してきても、「ポイント終了後の抗議は無効ですよ」と言い返せば、ポイントを取れます。
②試合前に大会運営側に確認
トリックサーブが合法かどうかを知りたい場合、こっそり大会本部に行ってフォームチェックをしてもらいましょう。
トリックサーブを使われた場合
セルフジャッジ&ロービングがいない状況でいきなりトリックサーブを打たれると、ルール上、フォールトと判定することは厳しいので返球するのが無難です。
おまけ:テニスコミック=正しいとは限らない
以前、日本テニス協会の方がぼやいていたのですが、
「テニスコミックが流行るのは嬉しいが、間違ったルールが広まるのは困る…」
と仰っていました。
確かに、私も読んでいてルール的に「ん?」と思う場面は何度かあります。
↓↓以前、解説したこともあります。
現実のテニスはJTAルールブックに基づいて行われるので、ルールで迷った際はJTAルールブックを基準にしてお考えください。
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次回:落とし物
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